ホームページを制作を仕事にしている僕ですが、初心者の方が自社ホームページを自作して運用していくのはあまりおすすめではありません。
しかし、費用をできるだけ抑えたい場合や、取り急ぎホームページを準備したいなどそういった事情もあるかと思います。
本記事では
・ホームページを自作するメリット・デメリット
・自作したほうが良い人
・自作する際に注意するべきポイント
と言った、ホームページを自作することに関する内容について詳しく解説していきます。
自作するメリット
とにかく低価格での作成が可能
自作することでかかる初期費用については、ドメイン費用、サーバ費用になります。
ホームぺージ作成ツールを使用する場合は契約プランによって費用がかかります。
契約する内容によって総額については変わりますが、いずれにしても、自分で運営を行うのであれば初期費用0円・年間2万円以内の予算でも可能です。
制作段階および完成後でも、好きなときに何度でも修正や方向転換ができる
ある程度デザイン性や方向性を決めてスタートしても、途中でいつでも方向転換できます。
制作会社の場合、急な方向性の修正は難しく、大幅な修正であれば、追加でデザイン費用やディレクション費用がかかってしまいます。
自作する場合は自分自身の作業量が増えるだけなので、メリットの一つと言えるでしょう。
コンテンツの更新・追加が好きなときにできる
ホームぺージを運営していく際には、新たなコンテンツの追加や更新などの修正が頻繁に発生します。
外注の場合、それらの変更の際にも連絡して見積もりをとる手間などが発生しますが、自作の場合は早急に対応することが可能です。
修正についても費用は発生するため、節約にもつながります。
個性的なサイトが作れる
制作会社に依頼する場合は、デザインやサイトの構成などある程度お客様の希望は反映してくれますが、あくまで取り入れるといった程度です。
自分らしさを前面にだしていきたいのであれば、自作するほうが良いでしょう。
制作の知識がつくので、外注に出すときに失敗しにくい
取り急ぎホームページを作成したいため自作するけど、今後制作会社やフリーランスに依頼する予定がある場合は、サーバやドメインなど、サイトを構築するうえで必要な知識を最低限学ぶことができます。
そういった知識があるだけでも、依頼する際は非常にスムーズに話を進めることができるようになります。
制作側の立場でも、そういったお客様とやり取りができると助かるケースが多いです。
自作するデメリット
制作にはどうしても時間がかかる
Webの知識がまったくない人だと、ドメインとは?サーバーとは?の部分からスタートになるでしょう。その地点からホームページ完成というゴール地点までには、とてつもない時間と労力が必要になります。
また、頑張って勉強しても時間がかかる割に出来はよくないです。
集客効果の可能性が低め
テンプレートを使用して作成する場合、訴求したいお客様にとっての最適なデザイン・サイト構成を再現することは難しいです。
検索エンジンに表示されるために、ある一定の条件があります。
ホームページ作成サービスの場合、それらの条件を満たすことが難しく、そもそもインデックス登録がされないという可能性もあります。
インデックス登録がされていないと検索しても表示されません。
デザインクオリティは下がる
お客さんに訴求できるデザインというのはとても大切です。
デザインの見せ方や色、フォントの種類や大きさなど、プロはミリ単位でこだわります。
なんとなくダサいデザインになっている原因の多くは、こういったデザインのルールが守られていなかったり、細部のズレなどが原因となっていることが多いです。
テンプレートデザイン(ありものの雛型デザインから選ぶ場合)であればある程度の品質は守られますが、他社と同じようなデザインになることは避けられないでしょう。
もろもろの管理・更新作業が必要になる
ドメインやサーバーの更新、ホームページ作成ツールを使っているなら、その契約更新などを忘れないように気をつけなければいけません。
基本的には年間契約で都度更新していくのが基本的な流れです。
気付いたらドメインの更新をしていなくて、ホームページが表示されていなかったなんてことも考えられます。
素材調達の手間がかかる
サイト制作に必要なのはコーディングの知識だけではありません。
自社のオリジナルロゴは、他社と同じものをそのまま利用するわけにはいきませんね。自分たちで制作をするか、外注をしないと調達することができません。
またサイト内のテキスト(文章)にしても同様です。
「ここは200字以内」「ここは400字程度で」といった文字指定で文章を書いていくことが意外と難しい…と感じる人も多いことでしょう。
またロゴの制作や素材の準備等については、Adobe IllustratorやPhotoshop等、デジタルでのイラストレーション制作ソフトの扱いになれていないと制作するのが厳しいです。
外注に切り替えたときほとんどの確率で一からの制作になる
一度自分で制作したホームページをリニューアルする際には、おそらく一から作り直すことになると思います。
知識がない人がサイトを制作した場合、正しいコーディングができていないことがほとんどです。
それらを修正して使用するよりも、一から作り直したほうが早くて高品質なものができると考えられます。
自作したほうが良い人
最初はとりあえず安価に準備したい人
名刺代わりにとりあえずホームページを作成しておきたい人は自作で制作しても良いと思います。
今後ホームページを活用して集客等を行っていきたいと考えている場合は、制作会社もしくはフリーランスに制作を依頼するのがおすすめです。
納期まで十分な時間が確保できない人
ホームページの作成には簡単なサイトでも1,2カ月、内容の多いものであれば2,3カ月は完成までに時間がかかります。
納期までの十分な時間がない場合は、ホームページ作成ツールを使用してサイトを完成させるとよいでしょう。
更新作業がとにかく頻繁
頻繁に更新作業がある場合や、急ぎの作業が発生することが分かっている場合であれば自作で対応するのが良いです。
しかし、ワードプレスにも簡易的な更新については、Webの知識がない方でも対応できる機能を実装することも可能ですので、今後長く運用をしていく予定であれば、しっかりとしたホームページの方が良いでしょう。
自作するという方に向けての注意点
ターゲットは明確に
ホームページの目的 & ターゲットを曖昧にすると成果が出にくいのでしっかりと準備しましょう。
「20代から60代の女性」ではターゲティングが出来ているとは言えません。
20代の女性をターゲットとするか、60代女性をターゲットにするかでは、デザインが大きく変わってきます。
ターゲットを決める方法として、もっとも手軽なのは、あなたのお店や会社のお客様になってくださっている方の中で、「こういう人をお客様としてもっと増やしたい!」 「こういう人にホームページを見てほしい!」と思うような人物を一人思い浮かべることです。
そして、その人物の年齢や家族構成、仕事や考え方などをメモに書き出してみてください。
レスポンシブ対応は大切
レスポンシブ対応は、言い換えるとスマホやタブレット端末への対応です。
現在稼働している多くのホームページは、PCよりもスマートフォンからのアクセスが多く、対応していないと莫大な機会損失につながります。
また、Googleは現在、スマートフォンを基準としてサイトの評価を行っているので、レスポンシブ対応にしているだけで、検索順位の向上が期待できることもあります。
ドメインのSSL対応
SSLとは、データを暗号化してやりとりすることで、これを怠ると個人情報が漏れてしまうおそれがあります。
対応していないサイトは、セキュリティ対策を怠っていると見なされ、SEOでも不利になります。
対応するとURLの先頭が「http」から「https」に変わります。「s」がついていない場合は、直ちに対応するようにしましょう。
また、SSLにはSSLサーバー証明書というものがあり、ホームページを長期的に運用していくためにはSSLサーバー証明書の更新が必要になります。
SSL対応をした際には更新も忘れずに行いましょう。
その他にも大切なことは沢山ある
今回紹介したのはあくまで最低限のものです。
これら以外にも対策するべきポイントや注意するべきポイントが沢山あります。
ホームページを自作して運用していくのはあまりおすすめではありません。
費用をできるだけ抑えて安く依頼する方法
フリーランスに依頼する
フリーランスにホームページ制作を依頼する場合、基本的には価格を安く抑えられることがメリットです。
Web制作会社に依頼をすると小規模なサイトで10万円、大規模なものになると200万円もの余分な人件費がかかってしまいます。
制作会社の場合はディレクターやプログラマー、コーダーやデザイナーなど、さまざまな職種が関わっているため、企業規模の大きさに比例して制作費用も高額になるのです。
テーマ・テンプレートを使用する
ホームページ制作では、テンプレートを利用するかオリジナルデザインを作成するかで費用に差が生じます。
テンプレートを利用する場合は依頼者の要望に合わせて既存のものをカスタマイズするだけであるため、作業量も少なく金銭的・時間的なコストも低く抑えることが可能です。
テンプレートのためどうしても他社と似たようなデザインにはなってしまいますが、時間的・金銭的なイニシャルコストは抑えられるためすぐにホームページの開設・運用が可能です。
自社で素材を用意する
デザインの素材をどれだけお客様の方で用意できるかは、WEBサイトの制作費用を抑える重要な要素になります。
デザインの素材には、写真や画像、ロゴマーク、テキスト文章などがありますが、すべてを業者に用意をしてもらうことで見積書の金額は上がってしまいます。
また、社内で写真撮影をしたり、テキストのライティングやキャッチコピーを考案することで、見積書の項目から除外することができます。
WEBサイトの制作費用を削減したい場合には、お客様の方も積極的に協力をすることが必要です。
ホームページ作成の目的を明確にする
ホームページを作成する目的を明確にすることで、費用を安く抑えられる場合があります。
プログラムやシステムとの連携が絡むような複雑な要件は、どうしても見積の金額が高騰します。
WEBサイト作成時には、本当に自社にとって必要な機能なのか?を見極めることが重要です。
目的を明確にすることで、不必要な機能の実装に余計な費用がかかってしまうことを防ぐことができます。
ホームページを自作するメリット・デメリット まとめ
ここまでホームページを自作するメリット・デメリットについて詳しく解説をしてきました。
自作をするにしても、外注するにしても、ホームページ制作では考えることや調べなければいけないことが多く大変です。
しかし、手間がかかる分、ホームページが完成した時の感動は大きいです。
ホームページを作成する際は沢山調べて、良いサイトが出来上がることを願っています。