ホームぺージ制作を依頼する際に、フリーランスの方にお願いして安く作るか、せっかくなら制作会社に依頼してしっかりとしたものを作るかでお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
制作したいWebサイトの内容・仕様や、制作会社またはフリーランスとの繋がり方・関係にもよりますが、無難なのはWeb制作会社です。
一方でフリーランスは信頼できる人材の発掘が困難ではあるものの、繋がることができれば制作会社を上回る大きな恩恵を享受できます。
本記事では
制作会社とフリーランスの違い
それぞれの費用相場
と言った「ホームぺージ制作を依頼するなら、企業かフリーランスどちらが良いのか」を徹底解説します。
制作依頼先を選ぶポイント
実店舗を持つ店や会社にとって、ホームページというのは、その会社をイメージしてくれる重要な役割を担っています。
インターネット上におけるお客さんの窓口となりうるので、あまり下手なものは作れません。
それだけ重要な仕事をどこに依頼するかは本当に悩ましいものですよね。
この章では、ホームページ作成の依頼先をどのような基準で選べばよいのかについて解説します。
自分たちにとって信頼のおける依頼先か?
期間限定のホームページや、作ったあとの運用は自分でやる自信がある場合は良いですが、ホームページは作ったあとも運用することが多いです。
ホームページの更新の際に聞きたいことや、ちょっとしたリニューアルをお願いしたい場合もあるでしょう。
ホームページ作成を依頼した相手とは、ホームページ完成から運用開始後まで付き合っていくケースが多いです。
そのため、信頼できる相手であることは非常に重要な項目となります。
一度制作していただいてから、取引先を変更することも可能です。
手間はかかりますがサーバの契約など自社で行っておくことで、切り替えがスムーズです。
打ち合わせの際には相手の人柄や自社との相性を確認するようにしましょう。
・こちらのレベルに合わせて、噛み砕いた説明をしてくれるか?
・コミュニケーションが取りやすいと感じるか?
・メールやチャットの返信が早いか
・ビジネスマナーが欠如しすぎていないか
・ホームぺージ制作に関することやそれ以外にも気づいたことを積極的に提案してくれるか
デモサイトやポートフォリオの品質が、自分たちの求める基準を上回っているか?
Web制作を仕事にしている方であれば(会社・フリーランス問わず)ポートフォリオ(これまでの自分の実績を掲載しているサイト)が必ずあります。
その作品集を見て、これまでどのような案件や作品を制作したのかを見ることで、相手の技術や知識を知ることができます。
クライアント側の依頼したいものに近い作品を持っていれば、イメージの共有も効率的に行えるため重要です。
ポートフォリオを見て、自分がイメージしているサイトや実装したい機能が実現できそうか見極める必要があります。
実装したい機能と費用が見合っているか?
作成したいホームページのページ数や分野、機能によって、かかる費用は異なります。
モーショングラフィックスの充実したホームページなど、作成コストがかかるものを希望している場合は、それだけ費用も高くなります。
予算にあった作成費用で依頼できる制作会社やフリーランスを選びましょう。
また、ホームページを作る目的 & ターゲットを曖昧にすると成果が出にくいのでしっかりと準備しましょう。
ターゲットを決める方法として、もっとも手軽なのは、あなたのお店や会社のお客様になってくださっている方の中で、「こういう人をお客様としてもっと増やしたい!」 「こういう人にホームページを見てほしい!」と思うような人物を一人思い浮かべることです。
そして、その人物の年齢や家族構成、仕事や考え方などをメモに書き出してみてください。
料金は予算の範囲内か
Web制作の料金は、基本的に制作会社に依頼する方が高くなる傾向にあります。
ですので、資金に余裕があるならWeb制作会社、ないのであればフリーランスと考えてもいいでしょう。
制作実績の中に好きなデザインがあるか
フリーランスの場合、制作を依頼したい人を自由に選べます。
実績や制作期間、人柄など希望する条件にマッチする人に自由に依頼できるので、ミスコミュニケーションが起こりにくく、希望通りに制作が進みやすいと言えます。
制作会社の場合、実績やデモサイトから選んでも、Webデザイナーを多く抱える会社では、実績やデモサイト上に載っているデザイナーが担当になるとは限りません。
制作会社とフリーランスの決定的な違い
個人で制作を行っている人と制作会社で最も違う点は、ホームページ制作にあたる人数です。
ホームページ制作を依頼してから、完成までは次のような工程があります。
・ヒアリング(お客様からの要望を聞き、サイトに反映させる)
・ご提案・お見積書
・契約書締結
・【制作業務開始】構成ラフ(設計)(サイトの大まかな構成)
・デザイン
・コーディング
・更新システムの連携(WordPressなど)
・デバック(意図した動作になっているかなどの確認)
・公開・納品(ホームぺージが見れる状態)
制作会社と個人やフリーランス、どちらに依頼した場合も作業工程は同じです。
ただ大きく異なるのは、制作会社では1つの案件に対して複数人で取り組むということです。
例えば大手の制作会社の場合、以下のように複数人が一つの案件に携わります。
・お客様からの要望をヒアリングし、サイトの構成や制作管理を務めるディレクター
・ホームページのデザイン制作にあたるデザイナー
・ホームページの内容を、コンピューターの言語で記述するコーダー
・お知らせやブログの機能を実装するエンジニア
・ホームページの規模が大きければ、複数のデザイナーやエンジニアが制作にあたります
各工程は、それぞれ専任のスタッフが担当します。そして各担当者を統括管理するディレクターもいます。
それぞれの工程の専門家が制作にあたり、それを別の視点でチェックし管理する体制があるため、質の高いホームページを作成することができるのです。
しかし携わる人が増えれば、人件費も必要です。
細かい修正が発生した場合も、修正内容を伝えるディレクター、修正を行うデザイナーやコーダー等、複数の人員が動くことになるため、その費用や日数がかかります。
さらに、スタッフが業務にあたるためのオフィスの賃料や機器の費用などの諸経費も、製作費に含まれます。
そのため制作会社に依頼した場合は、製作費が高額になりがちです。
個人やフリーランスの場合も、ホームページ制作にかかる作業の工数は制作会社と何ら変わりはありません。
しかし制作会社が複数の担当者がそれぞれ業務を分担しているのに対して、個人やフリーランスの場合はほぼ1人で全ての作業工程を行います。
また制作会社と違い、大きなオフィスを構える必要もないため人件費や諸経費が不要です。
そのため個人やフリーランスは、制作会社より制作費用の価格が低い傾向にあります。
・個人やフリーランスと制作会社、どちらも作業の工程数は同じ
・個人やフリーランスの製作費は、ほぼ制作物の費用のみの場合が多い
それぞれのメリットデメリット
フリーランスに依頼するメリット
制作会社より安い
フリーランスにホームページ制作を依頼する場合、基本的には価格を安く抑えられることがメリットです。
Web制作会社に依頼をすると小規模なサイトで10万円、大規模なものになると200万円もの余分な人件費がかかってしまいます。
制作会社の場合はディレクターやプログラマー、コーダーやデザイナーなど、さまざまな職種が関わっているため、企業規模の大きさに比例して制作費用も高額になるのです。
サイト公開後の維持運営費についても同様
WEBサイトは基本完成してからが本番です。
そのあとにデータを収集しながらよりよりものへブラッシュアップするために、改変・更新を重ねていかなければなりません。
ホームページ自体の維持費はもちろん、開設後には更新費用だったり保守費用などが発生してきます。
その費用も上記の制作時の環境と同様、フリーランスに頼めば人件費や固定設備費が加算される事無く済むのです。
コミュニケーションがシンプル・スピーディー
フリーランスでは、デザイナーやコーダー、プロジェクトリーダーなど、会社では分かれている業務を基本的に1人もしくは少人数で行っています。
要望が技術的に可能か、費用はどれくらいになるのかなど、こちらの質問に対して決定権のある人と直接交渉できるため、レスポンスが早く、その分スムーズに作業をすすめることができます。
制作会社の場合、社内に持ち帰って検討しなくてはならないこともあります。
どのようなホームページ制作をしたいかがある程度明確な場合、スピーディーに進めることができるでしょう。
依頼から納品までの期間が短い
制作会社はさまざまな案件を抱えているため、依頼から納品までの期間が長くなりがちです。
一方、フリーランスは自分のキャパシティを超える仕事量を受注することは少ないため、依頼から納品までの期間が短いというメリットがあります。
組織ではなく個人で活動する身軽なフリーランスならではの強みといえるでしょう。
小さい案件から依頼できる
大きな案件を複数抱えている制作会社は、少額予算の小さな案件は受注してくれないケースがあります。
基本的に制作会社は多くの人数が関わり、小さな案件では利益が出せないためです。
個人で仕事を受注するフリーランスであれば、小さな案件でも快く引き受けてくれる可能性が高いといえます。
柔軟な対応
ホームぺージ制作会社とフリーランスの大きな違いのひとつが対応の柔軟さです。
制作会社は、それぞれの業務を複数の担当者が分担しています。
そのため、画像やキャッチコピーの変更といったわずかな変更でも、工数ごとに料金が発生するケースが少なくありません。
フリーランスの場合業務を一貫して行うケースが多いため、「伝言ゲーム」によるコミュニケーションミスは起こりません。
デザインの反映性
フリーランスの場合、制作を依頼したい人を自由に選べます。
実績や制作期間、人柄など希望する条件にマッチする人に自由に依頼できるので、ミスコミュニケーションが起こりにくく、希望通りに制作が進みやすいと言えます。
制作会社の場合、実績やデモサイトから選んでも、Webデザイナーを多く抱える会社では、実績やデモサイト上に載っているデザイナーが担当になるとは限りません。
フリーランスに依頼するデメリット
品質が保証されていない
フリーランスに仕事を依頼する場合、最も懸念されるのが品質です。
フリーランスといっても人によってそのスキルは千差万別であり、望む品質を確保できる保証はありません。
また、実務経験のないフリーランスは正しいコードが書けないことが多く、見た目が粗雑になるばかりか、検索エンジン(Googleやyahoo)で検索したときに上位表示されない原因になってしまいます。
結果、ホームページ最大のメリットである集客効果が発揮できない可能性があります。
突然廃業するリスクがある
フリーランスに依頼する場合、ある日突然連絡が取れなくなるケースは珍しくありません。
最悪の場合、ホームページ制作の契約を交わしていたのに突然廃業してしまい、完成途中で投げ出されるという可能性もあるでしょう。
納期に遅れる可能性がある
フリーランスは自分以外に代わりがいません。
依頼していた制作者が病気や怪我などで仕事ができなくなった場合、納期が延びたり、納品できないリスクもあります。
作業内容により得意・不得意が表れやすい
制作会社は一つのホームページ制作に対し、さまざまな職種の専門家が関わります。
一方でフリーランスのWebデザイナーはディレクションからコーディング、デザインなど、基本的に全ての作業を自分一人で担当します。
サポート体制が「頼りない」
サポート体制の頼りになさはフリーランスに依頼するデメリットの一つでしょう。
制作会社はディレクターやデザイナーなどが複数います。
そのため、担当した制作メンバーの方が体調不良で休んだ場合や退職した場合ても、別のメンバーが業務を引き継げる体制です。
一方、フリーランスは一人で行っているケースがほとんどです。
そのため、ケガや病気などが原因で作業がストップするとそのまま仕事が滞ってしまいます。
制作会社に依頼するメリット
安心と安定。一定のクオリティが確保され、安心感がある
制作会社というのは法人なので、少なくとも法人になるだけの仕事があります。
仕事があるというのは、それだけ、発注されるサービスを提供しているということです。
その分、実績も多く安定したクオリティを提供してくれる可能性が高くなります。
アフターフォローまでサポートしてもらえる
期間限定のホームページや、作ったあとの運用は自分でやる自信がある場合は良いですが、ホームページは作ったあとも運用することが多いです。
ホームページの更新の際に聞きたいことや、ちょっとしたリニューアルをお願いしたい場合もあるでしょう。
その際は、廃業リスクの高いフリーランスよりは制作会社に依頼したほうがリスクは減らせます。
実装したい機能の実現性が高い
制作会社は一つのホームページ制作に対し、さまざまな職種の専門家が関わります。
少し変わった実装したい機能がある場合などは、制作会社に依頼するのが無難です。
基本的なお知らせやブログ等の機能はフリーランスでも充分に対応することができます。
制作会社に依頼するデメリット
コストがかかる
会社に依頼すると、人件費や会社としての利益を出すために、どうしても費用が高額になってしまいます。
なぜこんなにも人件費がかかるのか。
デザインという仕事は専門的な知識や技術が必要なので、単価の高い「デザイナー」という専門職が担当します。
そしてお客さんとデザイナーの間に入るのが「Webディレクター」になります。
ホームページのデザイン作成にあたってはまず、Webディレクターがお客さんの希望を聞き、それをデザイナーに伝えます。
そしてデザイナーからデザインがあがってくると、今度はそれをお客さんに伝え、修正点を聞き出してまたデザイナーに……。
また、この工程はデザイナーだけでなく、サイトのコーディングを行うプログラマーも同様です。
というように、どうしても人を介したやり取りが必要なことからも、人件費が高止まりするのです。
すぐに更新できるというわけではない
制作会社の場合、依頼してから、ヒアリングや見積もり、各担当者への指示だしなど、工程が多いため細かな修正作業も時間を要する場合がほとんどです。
そのため、ホームぺージの制作は制作会社に、その後のメンテナンスはフリーランスに発注するというケースも多くあります。
メリットを翻す人材問題
昨今では、Web制作業界では人材が不足していると言われていますが、実際、周りを見渡してみると、Web制作会社に入りたいけどなかなか入ることが出来ずに苦労しているという人も多く見受けられます。
専門学校やオンライン学校で教える内容は、誰でもついてこれる程度のレベルに設定されているため、制作会社では全く通用しないというのが現状です。
IT業界では人材の入れ替わりが激しく、育成環境が整っている会社はかなり少数です。
制作会社としては、人手が足りないので、まったくの素人よりは、少しでもわかっている人を入れる方が良いという判断から、実力の足りないクリエイターを雇います。
雇うものの、そもそもの育成環境がないため、なかなか良い成長ができないケースがあります。
こうして生まれるのが、Web制作業界の人手不足による低品質化です。
制作会社だからといって絶対の安全性があるわけではない
上記のような理由により、Web制作会社だからといって絶対の安全性があるわけではありません。
あくまで、フリーランスと比較した場合に、品質に対する一定の品質を望める可能性が高いというレベルにとどまります。
それぞれの費用相場
制作費用(単発):10万 ~ 50万円
更新・運用費用(月額)1万円 ~
制作費用(単発):20万 ~ 100万円
更新・運用費用(月額)3万円 ~
ページ数や実装したい機能によって金額については大きく変動します。
もっと安く制作するためには
ホームページ作成の目的を明確にする
ホームページを作成する目的を明確にすることで、費用を安く抑えられる場合があります。
一概にホームぺージと一言で言ってもその範囲は広く、目的に関しても、集客したいのかとりあえずホームぺージを作っておきたいのかで費用は大きく変わります。
目的を明確にすることで、不必要な機能の実装に余計な費用がかかってしまうことを防ぐことができます。
依頼の範囲を明確にする
Webに知見がなければ全ての作業を一貫して行ってもらう必要があります。
反対に自身がWebに関する知識を有しているのなら、HTMLとCSSのファイル納品までを契約範囲として、値下げを交渉するのも有効です。
また、Webのメリットを生かして費用の支払いを分散させる手もあります。
あらかじめ制作会社と要相談ではありますが、今回は必須の10ページを作成し、半年後に10ページ追加する事も可能です。
企業かフリーランスどちらが良いのか まとめ
今回の記事ではホームページ作成における、依頼先の選び方、フリーランスと制作会社の相場やメリット/デメリットを比較を紹介しました。
一長一短である以上、以下の点をおさえて依頼先を選定しましょう。
・自分たちにとって信頼のおける依頼先はどちらか
・それぞれの制作実績をよく確認し、イメージに合う方を選択する
・予算に余裕があれば制作会社、安く済ませたい場合はフリーランス
それぞれの得意分野がありますので、必ずしもWeb制作会社が優れていて、フリーランスが劣っているとも限りません。
コストや体制、信頼できる人物かどうかなど総合的に判断することが大切です。