様々な会社や企業も自社のホームページを持つという動きは多くなってきています。
ネットの使用の拡大に伴い個人でもホームページを簡単に持てるようになってきており、保育園や幼稚園でもホームページを持つことは珍しくなくなってきているといえます。
ホームページやサイトを持つことのハードルは下がってきてはいますが、それでもどうやってホームページを作成するのかで悩む方もいるでしょう。
ですが、ホームページを持つ目的やメリットを理解していなければ、仮にホームページを持ったとしても活かすことができないことがあります。
ホームページの作成を考える前に、なぜホームページを持つ必要性があるのか?を理解しましょう。
本記事では
・保育園・幼稚園にホームページは必要か
・ホームページがあることのメリット
・サイト作成時におさえておくべき注意点とポイント
と言った内容についてわかりやすく解説していきます。
ホームぺージは必要か
お子様の入園を控えている保護者にとって、幼稚園/保育園のホームぺージは、園の詳しい情報を得る重要な情報源です。
保育園のホームページの大きな目的で考えられるのは「情報発信」でしょう。
・入園案内
・募集要項
・年間スケジュール
・アクセス経路
・園の様子
・職員募集
などの情報発信が考えられますよね。
これらをホームページ上で発信することで、より園を身近に感じてもらえたり、保護者や求職者の窓口となることで、園への集客や採用活動に繋げるという目的の達成に利用できます。
保護者は園の情報を知りたがっている
幼稚園/保育園選びで「こんなはずじゃなかったのに・・・」と、入園した後に後悔したくない!というのが、保護者の強い思いです。
それと同様に幼稚園/保育園側も、いろいろ考えご縁があって入園してもらったのに「教育方針や保育内容が思っていたイメージと違った」「給食内容や遊びの環境・設備に不満を感じる」など、園からの保護者への情報不足が原因でトラブルが発生することもあります。
「不満を抱え、モヤモヤした気持ちのまま通園してほしくない」と考えている運営側も多いのではないでしょうか。
保護者が幼稚園/保育園の情報を得る方法には、いくつかのルートがあります。
・市町村の広報誌やホームページ
・児童会館、支援センターなどにある掲示物や配布されるパンフレット
・保護者同士の口コミ
・園のホームページやSNS、個人のSNS上での口コミ
特に一番信頼できる情報は、その園にお子さんを通わせている保護者の生の声(口コミ)です。
そして、口コミが良かった園を知った保護者が次におこなう行動が、ホームページで詳細を自ら確認することです。
ホームぺージがあることのメリット
保育園の存在を知ってもらえる
例えば、保育園名を知らなくても地域名と保育園で検索したときに、保育園のホームページが表示されることで保育園の名前や存在を知ってもらえる可能性が高まります。
地域に多く保育園があるとしても、具体的に保育園名まで把握している保護者の方ばかりではないのでインターネットで調べる方も多くいます。
そのような保育園の名前を知らない方へ保育園の存在を認知させることができるのは、利用者獲得の観点からも大きなメリットではないでしょうか。
保育園の様子が伝わりやすい
「こどもの安心安全を守る」「保育を必要とする子どもたちが通う」という保育園の性質上、園内での日中の様子を目にすることはなかなかできません。
また、新型コロナウイルスの発生により、保護者を含む外部の人の行事参加や、園内の滞在が難しくなっています。
そのため、園で過ごしている子どもたちの姿や、保育士が心がけていることなどを、より具体的に発信する必要が出てきました。
ホームページ上に写真を載せることもでき、より具体的に日常を伝えられるでしょう。
当たり前の日常を、インターネットで発信することで、子どもたちの過ごす様子や保育士の専門性などが伝わり、入園希望にも繋がります。
保護者や入園希望者が知りたい内容を保育の中で探し、わかりやすく伝える工夫をしていきましょう。
園への信頼が上がる・交流のキッカケになる
園がホームページを持つことで、どんな園なのかを把握することができます。
逆にホームページがない事は、名刺や看板がないようなものなのです。
ホームページから園へお問い合わせできるフォームがあると、保護者や業者の方がいつでもお問い合わせできて安心できます。
保育園に限った話ではありませんが、ホームページをしっかりと運用し情報発信を続けることは信頼向上に繋がります。
また、質の高い情報発信を続けることでサイトとしての価値も高まりますし、サイトを訪れる人も増えて交流のキッカケにもなることもあります。
ホームページを正しく適切に運用することでイメージ向上になる部分もありますので、保育園のホームページも実際の保育園の運営と同様に真摯に向き合えば信頼性を高める効果を発揮します。
園児募集・保育士求人に使える保育園のサイト
保育園のホームページは情報や考え方、大切にしていることなどを、細かく伝えることのできる発信ツールです。
特に、園児募集・保育士求人などのパンフレットだと園の基本情報・入園や就職の条件・説明会への参加のおしらせだけでページが埋まってしまいます。
条件だけで園を選ぶ人にとっては有効ですが、「雰囲気」や「子どもが過ごす様子」「1年間の成長」などを知った上で園を選びたい人にとっては、欲しい情報が得られないという事態になります。
ホームページの場合、紙媒体と違ってゴミにもなりません。ページを増やすことに制限がないので、伝えたい情報を大幅に増やすことが出来ます。
写真やリンクを使い、より細かく情報を掲載することもできます。検索さえすれば、欲しい情報を気軽に得てもらいやすいとも言えるでしょう。
そして、保育園のホームページは「24時間365日、広報をしてくれる」という考え方もあります。
保育園の限られた予算と時間の中で、効果的に広報を行うためにも有効な手立てだと言えます。
ホームぺージに必要な情報とポイント
・教育・基本方針:教育内容・学科、力を入れている分野、担任・副担任の配置人数など
・園長・先生・スタッフの紹介:園長の思い、教職員・スタッフ紹介
・施設・園庭:園の施設案内、園内・園庭で遊べる遊具や安全性
・保育料:入園・月謝の他に備品購入費(制服や体操着、鞄など)、年間行事に関わる追加費用
・延長保育の有無:延長保育の内容・追加保育料
・通園方法:園バス有無やルート・時刻表、保護者が送迎の場合(徒歩・自転車・車)
・昼食:給食・お弁当に関すること(献立内容、アレルギー対応の有無、内容の指示、週のお弁当の頻度、用意するものなど)
・年間行事・1日の保育スケジュール:どんな年間行事があるか、1日の時間割り
・非常時の対応:災害時、非常事態時の対応・連絡方法など
・アクセス:最寄りの駅からの交通機関利用方法
・問い合わせ:電話では質問しにくい内容でも、メールであれば気軽に質問ができる
園の特徴を余すところなく伝える
保育園のコンセプト、保育方針、強みなどを余すことなく伝えるため、ホームページのコンテンツを工夫します。
具体的には、必要情報は文字を羅列するだけでなく、表やイラストを盛り込みオリジナリティのあるコンテンツを作成します。
入園後のイメージがダイレクトに伝わるよう、高品質な画像や、印象に残りやすい動画の活用も効果的です。
説明をあまり書かない保育園も多いのですが、しっかり説明を書くことで、ホームページの滞在時間や参照ページ数が伸びていきます。
これらの数値が上がるほど、問い合わせの数も増えていきます。
・ターゲットが求めている情報がここにあると即座に理解できるデザイン。
・園の紹介や問い合わせにストレスなく遷移できるよう示す。
・基本情報、施設紹介、地図、アクセスなど詳細かつ正確に掲載。
・申し込みから入園までの流れ、開所時間、利用日数や時間に応じた料金を図表などを用いてわかりやすく解説。
園のコンセプトデザイン
園のコンセプトを伝えるためには、ホームページの【デザイン】が重要です。
情報のわかりやすさに加え、園の雰囲気や魅力が伝えられるデザインが必要になります。
遊びを重視している園であれば、園児の笑顔の写真やカラフルで元気な印象をあたえるデザインがぴったり。
クレヨンや水彩画風のイラストを使用すれば、園のイメージを柔らかくし、優しい雰囲気をアピールできます。
反対に落ち着いた色合いで、イラストをあまり使用しないデザインは「しっかりとした園」という印象をあたえることになり、他の園との差別化がはかれます。
保護者の視覚を通してダイレクトにイメージを届けるのが、ホームページのデザインです。
幼稚園/保育園の方針や雰囲気に合ったデザイン選びを心がけましょう。
・子どもを預けても大丈夫と思ってもらえるような信頼性あるデザイン。
・保育理念だけでなく保育方針についても記載。
・保育プログラム(リトミック、英会話、幼児体操など)は、実施の目的と子どもに身に付く能力や知識についても解説。
スタッフ紹介
ホームページに保育園の園長やスタッフの顔を表示するようにします。
人が掲載されていないホームページは安心感や信頼感を得られないため、問い合わせに繋がりにくいです。
個人を特定する顔や名前をインターネットに掲載しないという流れは存在しますが、保育園は子どもの成長や親が働くために不可欠な施設です。
保護者はどんな人が自分の子どもを保育するのか、とても気にしています。
実際の保育風景や行事、イベントの様子を撮影することで、安心感や信頼感のあるホームページを制作できます。
こまめに更新できるようにする
ホームページをこまめに更新できるよう体制を整えておきます。
ホームページではCMS(コンテンツマネジメントシステム)というシステムを導入することで、サイト制作に関する知識がなくても簡単に更新ができるようになります。
制作会社やフリーランスに依頼するときにはCMSで作ってもらうようにしましょう。
行事やイベントの告知、ブログの更新など、複数名で対応できるようにしておくのが理想的です。
もし、「最新情報」や「保育士のブログ」が数年前で止まっていたら、ホームページに訪れた人はどのような印象を抱くでしょうか。
「従業員が足りていないのでは?」「経営が傾いているのでは?」といったマイナスな印象を抱いてしまうかもしれません。
制作会社に頼まないと更新できないような状況だと、いずれ運用は止まってしまいます。
自分たちで更新できるように準備しておくことが大切です。
お問い合わせフォーム
住所・電話番号と関連して、顧客との接点を増やすためにお問い合わせフォームをサイト内に設置するのもおすすめです。
電話番号は営業時間中しか対応できませんが、お問い合わせフォームは24時間送ることができ、翌日以降に対応することもできます。
・入園、採用に対するお問い合わせフォームを用意。
・問い合わせ先の電話番号やメールアドレスも掲載。
・入力必須項目の設定や、確認チェックボックスを設けるなどしてスパム対策を講じる。
お知らせ
「おしらせ」は、職員や在園中の保護者に向けて活用できる機能です。台風時の休園や、雨天による行事の実施状況など、全体に周知する際、とても役立ちます。
また、避難訓練や健康診断、季節の行事など、保育士と園児だけで行っていることについて知らせるために活用してみてもいいでしょう。
ブログ
最近の保育園のホームページは基本情報だけでなく、日常の様子やお知らせ、今後の予定などの「動き」が見えることが中心となってきています。
最近では、アプリを使って保護者向けに「子どもの様子」や「活動」を発信している保育園も増えています。
SNSのように手軽に発信できることも重要ですが、自園の良さやこだわりを発信するには不十分とも言えます。
ホームページ内のブログで「子どもの変化」や「保育の意図」など、より専門的な視点を加えることで「保育方針」がどのように実現されているか、園が何を大切にしているか、ということが伝わりやすくなります。
また、記事を書くことによって、保育士が自園の保育を深く理解していくことにも繋がります。
・行事やイベント、日々の保育状況をブログで発信する。
・更新頻度は高ければ高いほど良い。
その他記載する情報とポイント
・父母会の有無・役割負担
・施設や水回りの清潔感・特にトイレに関すること
・教育に力を入れている幼稚園/保育園は、卒業生の進学先を記載
・在園保護者の声
・プレクラス・未就学児体験会・参加イベント情報
・受験・入園に関して(入園前後のスケジュール等)
・質の良い画像、イラストなどを用いるとより伝わりやすい
・保護者に安心感や信頼感を与えるため、文章、画像、動画など情報に厚みを持たせる
ホームぺージを作成するなら
ホームぺージ制作を依頼する際に、フリーランスの方にお願いして安く作るか、せっかくなら制作会社に依頼してしっかりとしたものを作るかでお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
制作したいWebサイトの内容・仕様や、制作会社またはフリーランスとの繋がり方・関係にもよりますが、無難なのはWeb制作会社です。
一方でフリーランスは信頼できる人材の発掘が困難ではあるものの、繋がることができれば、コミュニケーションの取りやすさや柔軟な対応、価格の安さなど制作会社を上回る大きなメリットがあります。
ホームページ制作会社へ依頼
保育園・幼稚園のホームページを多数制作した実績があれば、当初イメージしていたホームページよりも良質なものが作れると期待できます。
経験を積んだプロに依頼するため高いクオリティと満足度が得られますが、その分高額になることも忘れないでください。
フリーランス・個人に依頼
フリーランスにホームページ制作を依頼する場合、基本的には価格を安く抑えられることがメリットです。
Web制作会社に依頼をすると小規模なサイトで10万円、大規模なものになると200万円もの余分な人件費がかかってしまいます。
フリーランスの場合、制作を依頼したい人を自由に選べます。
実績や制作期間、人柄など希望する条件にマッチする人に自由に依頼できるので、ミスコミュニケーションが起こりにくく、希望通りに制作が進みやすいと言えます。
ホームページの必要性と作成するメリットと制作時の注意点について まとめ
今回の記事では、保育園のホームページの重要性について、ホームページ作成のメリットや入園希望者に繋がるポイントを中心に見てきました。
コストをかけず、園の職員で作成することもできますが、多くの情報が溢れる中で見てもらいたい人に届けることは、簡単ではありません。
せっかく作成してもデザインが古すぎたり、見難い内容になっているとトップページだけで閉じてしまうということもあります。
ホームページを作成し、効果的に活用していくために専門業者に依頼することも検討してみてはいかがでしょうか。